嫌いな君の気持ちが知りたい



 塚原の授業は退屈なまま終わり、今日、すべての授業が終わった。
 私の席の後ろは休み時間、常にうるさい。運動部の猿たちがカノウに群がるようになった。早くホームルームが始まってほしい。
 夏休みまであと3週間――。
 その前に期末テストも控えているし、私は単純に憂鬱だ。

 担任が教室に入ってきた。担任が入ってくるとみんな自然に座り始めた。
 そして、いつものように担任が淡々とした声色でHRを始めた。担任が三者面談の内容が書かれたプリントを配り始めた。私の前に座っているオタクで私と同じくカースト下位のイシザキが私の方を振り向き、プリントを無言で私に差し出した。私は左手でプリントを受け取り、自分の分を右手で取った。
< 12 / 95 >

この作品をシェア

pagetop