前世ハムスターのハム子は藪をつついて蛇を出す
四転び目 日暮家と蛇ノ目家
「お母さん、ただいまー!」
二階建ての家々が立ち並ぶ、のどかな住宅地。
学園から徒歩圏にある公花の家は、校門を出てからのんびり歩いて二十分もあれば到着できる。
3LDKの古い建物だけれど、縁側と広い庭があり、日当たりのいいこの家が、公花は大好きだ。
母親の桃子と、父方のおばあちゃんと、自分の三人で、わちゃわちゃ暮らしている。
父は自由人で、冒険家を名乗って外国を飛び回っており、今もしばらく家を空けたままだ。
大黒柱としての役目を果たしているのか気になるところだが、お花屋さんでパートしている母がそこまで苦労している様子はないから、まぁ大丈夫なのだろう。
公花が玄関で靴を脱いでいると、いつもニコニコ元気印の桃子ママが、リビングから顔を出した。
料理をしていたのだろう、花柄フリルのエプロンを身につけて、おたまを手に持っている。
「おかえり、公花! 今日は学校、どうだった?」
「楽しかったけど、疲れた~……主に放課後の勉強が……」
「え、なぁに? 最後のほうが聞こえなかったけど。まぁいいわ、今日のお夕飯は、クリームシチューよ」
「シチュー!? やったぁ、お母さんのシチュー大好き!」
二階建ての家々が立ち並ぶ、のどかな住宅地。
学園から徒歩圏にある公花の家は、校門を出てからのんびり歩いて二十分もあれば到着できる。
3LDKの古い建物だけれど、縁側と広い庭があり、日当たりのいいこの家が、公花は大好きだ。
母親の桃子と、父方のおばあちゃんと、自分の三人で、わちゃわちゃ暮らしている。
父は自由人で、冒険家を名乗って外国を飛び回っており、今もしばらく家を空けたままだ。
大黒柱としての役目を果たしているのか気になるところだが、お花屋さんでパートしている母がそこまで苦労している様子はないから、まぁ大丈夫なのだろう。
公花が玄関で靴を脱いでいると、いつもニコニコ元気印の桃子ママが、リビングから顔を出した。
料理をしていたのだろう、花柄フリルのエプロンを身につけて、おたまを手に持っている。
「おかえり、公花! 今日は学校、どうだった?」
「楽しかったけど、疲れた~……主に放課後の勉強が……」
「え、なぁに? 最後のほうが聞こえなかったけど。まぁいいわ、今日のお夕飯は、クリームシチューよ」
「シチュー!? やったぁ、お母さんのシチュー大好き!」