前世ハムスターのハム子は藪をつついて蛇を出す
剣が、ビシビシッとその身から電気のようなものを発した。
これも、神通力のひとつなのだろう。すごい、映画みたい。目に焼きつけようと、公花は目をしばたく。
「おや、やるんですかぁ?」
ごくりと唾を飲み込む。
無理だ。もうきっと体を起こしているのも限界なのに。
わずかの間の後、剣は発していた雷を収めた。
「わかった……戻る……だから公花には手を……出す、な」
剣が崩れ落ち、みるみるうちに蛇の姿へと戻っていく。
また気を失ってしまったのだ。
「剣くん!」
公花は慌ててそばに寄り、毛布ごと蛇の体をかき寄せた。
「拍子抜けだなぁ。それじゃ、撤収しますか。ご当主の身柄確保しま~す」
黒尾が近寄ってきて、こちらへと手を伸ばしてくる。
「ダメッ」
公花は黒尾の腕に噛みついた。
「うわ、なんだこいつ! 邪魔!」
腕を振られても、そう簡単には離さない。なんだかいつもより力が湧き出る気がする。負けるもんか!
けれども、いつの間にやらそばに来ていた大男・樋熊に首根っこを引っ張られて、羽交い絞めにされ、動けなくなってしまった。そうだ、敵はもうひとりいたんだと気づいたときにはもう遅い。
これも、神通力のひとつなのだろう。すごい、映画みたい。目に焼きつけようと、公花は目をしばたく。
「おや、やるんですかぁ?」
ごくりと唾を飲み込む。
無理だ。もうきっと体を起こしているのも限界なのに。
わずかの間の後、剣は発していた雷を収めた。
「わかった……戻る……だから公花には手を……出す、な」
剣が崩れ落ち、みるみるうちに蛇の姿へと戻っていく。
また気を失ってしまったのだ。
「剣くん!」
公花は慌ててそばに寄り、毛布ごと蛇の体をかき寄せた。
「拍子抜けだなぁ。それじゃ、撤収しますか。ご当主の身柄確保しま~す」
黒尾が近寄ってきて、こちらへと手を伸ばしてくる。
「ダメッ」
公花は黒尾の腕に噛みついた。
「うわ、なんだこいつ! 邪魔!」
腕を振られても、そう簡単には離さない。なんだかいつもより力が湧き出る気がする。負けるもんか!
けれども、いつの間にやらそばに来ていた大男・樋熊に首根っこを引っ張られて、羽交い絞めにされ、動けなくなってしまった。そうだ、敵はもうひとりいたんだと気づいたときにはもう遅い。