没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
「それでだ。そんなクランドンにフィリシティが跡継ぎ候補として戻って欲しい」
「え?」
それは…。
「ローマンが裏から手をまわしている。侯爵は本当にいつ亡くなられてもおかしくない状態だ。跡継ぎがいないことについてはもう達観しておられて、自分亡きあとは取り潰してくれればいいとおっしゃっていたが、それは困ると俺が先日泣きついたのだ。孫娘がいるじゃないかとな。その者を呼び寄せ跡を継がせてほしいとお願いした。侯爵はしぶしぶ納得したよ。だからすぐにでも侯爵邸に入って欲しいのだ」
「それは…」
「え?」
それは…。
「ローマンが裏から手をまわしている。侯爵は本当にいつ亡くなられてもおかしくない状態だ。跡継ぎがいないことについてはもう達観しておられて、自分亡きあとは取り潰してくれればいいとおっしゃっていたが、それは困ると俺が先日泣きついたのだ。孫娘がいるじゃないかとな。その者を呼び寄せ跡を継がせてほしいとお願いした。侯爵はしぶしぶ納得したよ。だからすぐにでも侯爵邸に入って欲しいのだ」
「それは…」