没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました

11.クランドン侯爵邸

何度かレオンの部屋で夜半に打合せをしてから1週間後にフィリシティは王都のクランドン侯爵邸へと旅立った。

打合せの際、ローマンが入ることもあったが、何が気に入らないのかフィリシティが言ったことには全部トゲを持った言葉で反論し、やりこめようとする。
ほんとにこの人は…とフィリシティはうんざりしているところだ。どうやらフィリシティのことが相当気に入らないらしい。

クランドン侯爵は王都にタウンハウスをとミカリオンの東部の肥沃な土地に広大な領地を持っており、身体を壊してからは領地は執事にまかせて、タウンハウスで残り短い人生をゆるゆると過ごされているらしい。