没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
母親に小さいころからクランドン侯爵家はとんでもなく狂気じみた家だと聞いていたし、まさかこんなに穏やかな家だとは想像していなかったから。

今、身をもって感じる限りではとても穏やかで、使用人たちもまじめで実直に見える。

決して狂ってなどいないかの如く…

が…内情は…実のところはわからないのだから…とりあえず、気を抜かず、過ごす事だわ…。

フィリシティはぐっとこぶしに力を込めた。
わたしにはやることがあるのだから流されてはダメ。

正常な判断をしなければ…。
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