没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
お母様が腐っているといったのは何だったのだろう。
本当に腐っているようには見えない。

「本当に何も進展はないのですか?」

「はい」

「わかっていますか?殿下はキミに託されているんだ。もうちょっとヤル気を出して動いてもらわないと困る」

今日は、ローマンがやってくる日。

面向きは老侯爵への月1回の侯爵としての仕事の書類にサインをもらうために来ている。

ローマンが今までも毎月やっていた仕事なので誰にも怪しまれないらしく、その後お茶と称して、日当たりのいいサロンで人払いしフィリシティと作戦会議を行っているところだ。
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