没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
フィリシティはリナを呼び、お茶を持ってこさせると、人払いをし、部屋にエリーと二人きりになったところで、エリーは粛々と話し始めた。
「わたしはマリーナ様の乳母をしておりました」
「え?」
それにはさすがにびっくりした。
エリーはくすっと笑った。
「驚かれましたか。マリーナ様のことはとても愛しております。3年前に亡くなられたときには心臓がつぶれるかと思いました。どうにかして連絡をとれないかとずっと考えておりましたけれど、かなわないことでした。息子、そうです。マリーナ様とは乳兄弟になりますわ。にお手紙を書いて託しましたが、門前払いをされました。死ぬ間際までマリーナ様はこの家を憎んでおいでだったのです」
「そんなに…?」
「わたしはマリーナ様の乳母をしておりました」
「え?」
それにはさすがにびっくりした。
エリーはくすっと笑った。
「驚かれましたか。マリーナ様のことはとても愛しております。3年前に亡くなられたときには心臓がつぶれるかと思いました。どうにかして連絡をとれないかとずっと考えておりましたけれど、かなわないことでした。息子、そうです。マリーナ様とは乳兄弟になりますわ。にお手紙を書いて託しましたが、門前払いをされました。死ぬ間際までマリーナ様はこの家を憎んでおいでだったのです」
「そんなに…?」