没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
夜会ではトンプソン夫妻とダニエルにも会ったが、三大公爵家の嫡男であるローマンにエスコートしてもらっているのを見て、びっくりしたらしく、ローマンがクランドンの令嬢だと紹介しているのを聞いてさらにびっくりしたようだ。
フィリシティは他の貴族とあまり話さないよういわれていて、トンプソン家の人たちとも会話ができず、どうしたものかと思っていたのだが、ローマンがトンプソン家のところで立ち止まってくれた。
「叔母様」
「まぁ。フィル。クランドンへ入ることにしたのね?」
「それはまだ言えないの。ただ、この夜会に出なければならなくて…」
殿下からの指示だとはいえない。
フィリシティは他の貴族とあまり話さないよういわれていて、トンプソン家の人たちとも会話ができず、どうしたものかと思っていたのだが、ローマンがトンプソン家のところで立ち止まってくれた。
「叔母様」
「まぁ。フィル。クランドンへ入ることにしたのね?」
「それはまだ言えないの。ただ、この夜会に出なければならなくて…」
殿下からの指示だとはいえない。