没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました

ハンナはフィリシティの父であるジョンソンの妹で、同じ伯爵家でありながらも肥沃な土地を持っており領地経営の才にたけていた夫のもとに嫁いだおかげで裕福な暮らしを送っており、息子しかおらず、娘が欲しかった彼女は姪であるフィリシティをかわいがり、兄嫁のマリーナが実家である侯爵家から絶縁されていたのもあり、王都に滞在する折りはトンプソン伯爵家に滞在することを喜んでいた。

兄嫁との仲も悪くなく、良好な関係を築いていたので、とても健康でいきいきしていたマリーナが病で突如としてこの世から消えてしまったときは嘆き悲しみ、フィリシティにはずっと田舎にひっこんでおらずたまには王都に来て羽を伸ばしてはどうかと定期的に誘いの手紙を送ってくれている。