没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
「クランドン侯爵家はレオン殿下もご存じのとおり、王家と裏社会の橋渡しをしている。それは男性であるわたしの仕事だ。だが、侯爵が女性なのには多大なわけがありました。この屋敷の地下に秘密の部屋というのがございます。そこは女性しか入れないのです」
「え?」
レオンもローマンも驚きに目を見張っている。
「その部屋にあったのが、『コルタナの涙』。これは、ミカリオン王国5代目の王が血迷った際に魔女が預けに来たと言われている。これを隠せと」
「な、なんですって?」
フィリシティの顔が青ざめている。
ああ、思っていたとおりだった。
やはり、クランドン侯爵家は王家を欺いていたのだ。
フィリシティの体中に絶望の渦が巻き起こる。
「え?」
レオンもローマンも驚きに目を見張っている。
「その部屋にあったのが、『コルタナの涙』。これは、ミカリオン王国5代目の王が血迷った際に魔女が預けに来たと言われている。これを隠せと」
「な、なんですって?」
フィリシティの顔が青ざめている。
ああ、思っていたとおりだった。
やはり、クランドン侯爵家は王家を欺いていたのだ。
フィリシティの体中に絶望の渦が巻き起こる。