没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
「相変わらずですね」
「ああ。ところで今日からだったな」
「ええ。ひと月ほど戻られません」
「ああ」
結局あの後も何度か極秘に公爵邸に行ってみたが部屋の秘密は分からず、前にも言っていたように一度フィリシティはロジャーズ伯爵家の領地に戻ることになった。
母君の部屋をもう一度見直すのと、クランドンを継ぐにしてもいろいろやらなければならないこともあれば、弟を説得せねばならないからと。
そうなのだ。
弟だけはいい顔をしていないのだ。
フィリシティが侯爵家を継ぐことに。
無事に戻るだろうな。
リッチモンドは未だに気づいていないだろうが、それでも不安なレオンだった。
「ああ。ところで今日からだったな」
「ええ。ひと月ほど戻られません」
「ああ」
結局あの後も何度か極秘に公爵邸に行ってみたが部屋の秘密は分からず、前にも言っていたように一度フィリシティはロジャーズ伯爵家の領地に戻ることになった。
母君の部屋をもう一度見直すのと、クランドンを継ぐにしてもいろいろやらなければならないこともあれば、弟を説得せねばならないからと。
そうなのだ。
弟だけはいい顔をしていないのだ。
フィリシティが侯爵家を継ぐことに。
無事に戻るだろうな。
リッチモンドは未だに気づいていないだろうが、それでも不安なレオンだった。