没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
「お父様は1人でもなんとかやるさ。今はザッカリーくんがいるからね。しばらく王都に…クランドンに滞在してきなさい。いいだろう?フィル」

「え?ああ。まあ。ハリーがいいなら」

おじいさまはくるなとは言わないだろう。

「けど…」

ハリーは反論したが、意外と頑固な父伯爵が譲らなかった。
まあザッカリー卿がいるから1ヶ月そこらくらい放って置いても問題はないだろうけれど…

そうして、ハリーはしばらく王都のクランドン侯爵家に滞在すべく、フィリシティと共にミノスに向けて出発したのだった。
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