没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
ひととおり叔母に付き合うと、やっと侍女に案内されて部屋に入り、一人になってほっと息をはく。

なんとかここまでこれたわ。
あとはこれを売るだけなのだけれど…。

信用できる宝石商を探さなければならないが、叔母に頼むべきなのか…それとも…

やっぱりハンナ叔母様にに心配をかけるわけにはいかないわ。

ハーヴィに相談しよう。

フィリシティは早速手紙をしたため、侍女にエドワーズ伯爵家へ届けてもらうよう頼んだ。

その夜は帰ってきた叔父が晩餐の席を設けてくれたので、叔父、叔母、そして従兄のダニエルと久しぶりにおいしい食事と楽しい夕食を楽しんだフィリシティだった。
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