没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
通路は5メートルほど続き、その先にはこじんまりした部屋があった。
そして驚くべきことにその中央にその上に生えているであろう例の木の根が、剥き出しになり、見えている。

「こ、これは…!」

息を呑むフィリシティの手をレオンはギュッと一掃強く握りしめる。

「ここで魔力が供給されていたんだな。あの木の」

「何かあの根の中にありますわ。古びた書物のようなものが…」
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