没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
「俺は…俺は…」

「殿下?」

レオンが、ギュッとまたフィリシティの手を握った。

「俺はお前がいい」

「え?」

その場にレオンはひざまづいた。

「どうか。聞いてほしい。俺はフィリシティ。お前に初めて会ったあのマーシの丘で、お前を好きになった」

「ええっ?殿下?」

フィリシティが面食らっているがかまうもんか。
ちゃんという。
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