没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
3.初めての夜会に向けて
「うーん…」
着せ替え人形になっているかわいい姪のフィリシティを眉間にしわをよせて眺めるハンナ叔母を、半ばあきらめの境地でフィリシティは逆に眺め返した。
「もうちょっと…そうね。フィリシティはほっそりとしているから、胸元を強調しないもののほうがよいかしらね。そちらのドレスがいいんじゃない?」
「かしこまりました。ではこちらを」
そしてなされるがまままた次の着せ替え…。
どうやら、どうしても次の夜会にフィリシティを参加させたいらしい。
「おばさま。わたしはもう…」
「いいのよフィリシティ。わたしがやりたいからやってるだけなの。気にしないで。夢だったのよ。娘と一緒に夜会に行くのが」
そして夢見る乙女のようなうっとりとした表情でフェリシティーをながめる。
着せ替え人形になっているかわいい姪のフィリシティを眉間にしわをよせて眺めるハンナ叔母を、半ばあきらめの境地でフィリシティは逆に眺め返した。
「もうちょっと…そうね。フィリシティはほっそりとしているから、胸元を強調しないもののほうがよいかしらね。そちらのドレスがいいんじゃない?」
「かしこまりました。ではこちらを」
そしてなされるがまままた次の着せ替え…。
どうやら、どうしても次の夜会にフィリシティを参加させたいらしい。
「おばさま。わたしはもう…」
「いいのよフィリシティ。わたしがやりたいからやってるだけなの。気にしないで。夢だったのよ。娘と一緒に夜会に行くのが」
そして夢見る乙女のようなうっとりとした表情でフェリシティーをながめる。