没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
「わかってる。けれど、待つから…この魔石を置く台座は、フィリシティがわかっているんだろう?」

「はい。」

こくりとうなづいた。

「お前の気持ちが決まるまで無理強いはしない。よく、考えてほしい。俺は待つから」

「殿下…」

レオンは立ち上がるともう一度フィリシティの手を握った。

「出よう。そろそろローマンとハリーが帰る頃だ」

「はい」
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