没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
「今日はお楽しみなさいな。レオンがこんなに必死に誰かとの関係性を護ろうとするのは初めてよ。わたくしは…そんなレオンがとても気に入ってるの」

「今宵は楽しんでいってくれ」

国王陛下もそうおっしゃったので、フィリシティとレオンはその場を辞した。

王妃殿下まで…あんなことを…

フィリシティはエスコートしてくれているレオンをチラと見た。

ミカリオン王国の王となるために生まれたこの見た目も中身も全て完璧な王子様が…こんなわたしを…好きだなんて…

本当なのかと最初は信じられなかったけれど…そろそろ本当なのかもしれないと…思ってしまっている。

本気にしていいのですよね?レオン殿下…。
< 241 / 265 >

この作品をシェア

pagetop