没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
ダニエルはどちらかというと叔父に似た、赤毛に少しそばかすのある愛嬌のある顔をした令息だ。
フィリシティより1歳年上の19歳で、小さいころから頭がよく、今は文官として王宮に上がっているらしい。
フィリシティより1歳下の伯爵家の令嬢の婚約者がおり、来年には結婚する予定だ。
「そうだわ。おばさま。わたし明日少し出かけようと思うの」
ダニエルがせっかく話題を振ってくれたのだ。これを使わないでどうする。
「あら、どこへ?」
「お友達と久しぶりに会う約束をしていて…」
少し濁して答える。
「そう。それなら、うちの馬車を使っていいわよ。あまり遅くならないようにね」
「ええ。ありがとう」
特に根掘り葉掘り聞かれなくてほっとしたフィリシティだった。
これで堂々と会いに行けるわ…。
フィリシティより1歳年上の19歳で、小さいころから頭がよく、今は文官として王宮に上がっているらしい。
フィリシティより1歳下の伯爵家の令嬢の婚約者がおり、来年には結婚する予定だ。
「そうだわ。おばさま。わたし明日少し出かけようと思うの」
ダニエルがせっかく話題を振ってくれたのだ。これを使わないでどうする。
「あら、どこへ?」
「お友達と久しぶりに会う約束をしていて…」
少し濁して答える。
「そう。それなら、うちの馬車を使っていいわよ。あまり遅くならないようにね」
「ええ。ありがとう」
特に根掘り葉掘り聞かれなくてほっとしたフィリシティだった。
これで堂々と会いに行けるわ…。