没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
「その日は近衛隊の警備の予定はあるけど、エスコートならできるから。夜会中は持ち場にもどらないといけないからその間待っててもらったら、夜会後にその例の人に会えるように段取りつけるよ」
「いいの?」
「ああ。僕の上司のマーキュリー・キャベンディッシュ卿だ」
「キャベンディッシュって…?」
「そう。あのキャベンディッシュだよ。ミカリオンを牛耳ってるキャベンディッシュ商会さ。キャベンディッシュ卿は次男だから近衛隊に入隊したんだ。それで仕事一筋の人でね。商には興味がないらしい。けれど、お兄さんが跡を継いでいるからね。部下からの紹介だから無下にはされないと思うよ」
「まぁ。うれしい。ありがとう」
これで、領地も屋敷も手放さなくて済む…。
フィリシティは王都にきてようやく一息つけた気がして、安堵の息をはいた。
「いいの?」
「ああ。僕の上司のマーキュリー・キャベンディッシュ卿だ」
「キャベンディッシュって…?」
「そう。あのキャベンディッシュだよ。ミカリオンを牛耳ってるキャベンディッシュ商会さ。キャベンディッシュ卿は次男だから近衛隊に入隊したんだ。それで仕事一筋の人でね。商には興味がないらしい。けれど、お兄さんが跡を継いでいるからね。部下からの紹介だから無下にはされないと思うよ」
「まぁ。うれしい。ありがとう」
これで、領地も屋敷も手放さなくて済む…。
フィリシティは王都にきてようやく一息つけた気がして、安堵の息をはいた。