没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
王宮は迷路みたいだとフィリシティは、もう道を覚えようとするのはあきらめた。
ハーヴィに連れられるがままついていくと、近衛兵の詰め所の横にある近衛隊舎の中に案内され、応接室に通される。
少し緊張してハーヴィとともに中に入ると、中には近衛兵然とした体躯の大きな男がポットからカップに紅茶を注いでいるところだった。
「隊長。エドワーズです」
ハーヴィが右手をあげて敬礼をすると、くすんだ赤髪を無造作に後ろになでつけている大男がこちらにゆっくりと向き直る。常に鍛錬を怠っていないのだろう、近衛隊の制服の上からでも筋肉が隆々としていることは確認できる。肌は浅黒く焼けており、額の右側に古い傷があった。
「ハーヴィ。来たのか。まぁかけてくれ」
「フィリシティ・アリア・ロジャーズと申します。今日はお忙しい中お時間をいただきありがとうございます」
フィリシティは少しばかり緊張しながら背筋を伸ばし、カーテシーの礼をとった。
さあ、ここからが勝負よ!
ハーヴィに連れられるがままついていくと、近衛兵の詰め所の横にある近衛隊舎の中に案内され、応接室に通される。
少し緊張してハーヴィとともに中に入ると、中には近衛兵然とした体躯の大きな男がポットからカップに紅茶を注いでいるところだった。
「隊長。エドワーズです」
ハーヴィが右手をあげて敬礼をすると、くすんだ赤髪を無造作に後ろになでつけている大男がこちらにゆっくりと向き直る。常に鍛錬を怠っていないのだろう、近衛隊の制服の上からでも筋肉が隆々としていることは確認できる。肌は浅黒く焼けており、額の右側に古い傷があった。
「ハーヴィ。来たのか。まぁかけてくれ」
「フィリシティ・アリア・ロジャーズと申します。今日はお忙しい中お時間をいただきありがとうございます」
フィリシティは少しばかり緊張しながら背筋を伸ばし、カーテシーの礼をとった。
さあ、ここからが勝負よ!