没落寸前の伯爵令嬢ですが王太子を助けてから雲行きがあやしくなってきました
王城のてっぺんの魔石にミカリオンが護られていたのだと6代目の王は魔女に頭を何度もさげに出向いたが相手にはしてもらえなかったという。

それでも6代目の王は5代目の王とちがい、ミカリオンを守るために倹約を心掛け、ミカリオンを破滅に向かわせぬために今後王としてミカリオンに君臨する者は、『生涯をかけて魔女に頭をさげること』『25歳までには結婚し跡継ぎをなすこと』『戦争はやむを得ない場合をのぞいては避けること』等、ミカリオン流帝王学を築きあげた。

それ以降、王として君臨したものはミカリオン帝王学を受け継ぎ、ミカリオンに安定した平和を供給し続けている。


だが、まだ誰も『コルタナの涙』にたどり着いた王はいなかった。


いなかったのだ。

今まで。
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