夏目くん、一緒にカーテンを開けてくれませんか?
「嫌わない」じゃなくて、「嫌われてもいい」が欲しかった。
ずっと人に嫌われたくなくて、ただただ外面を良くしてきた。
周りに合わせて、気を使って、ノリを良くして。
それでも、全ての人に嫌われないなんて無理で。
学校は、私にとって例え周りの人全てに嫌われても逃げることの出来ない監獄だった。
でもいつの間にか「嫌われる」のが怖すぎて、誰にも嫌われていなくても教室に行けなくなった。
一度、保健室という場所に来てしまえば、「嫌われる」ことへの不安がないことがあまりにも心地が良かった。