夏目くん、一緒にカーテンを開けてくれませんか?
「そっか・・・」

千歌が心配そうに私を見つめた後、机の上の紙の花に気づいた。

「これ、文化祭のやつじゃん!由葉、体調悪いのに手伝ってくれてるの!?全然、私、代わりにやるよ!」

「ぁ・・・」

千歌が、机の上の花を持っていこうとする。

その時、夏目くんと目が合った。

夏目くんは何も言わず、ただ優しく微笑んだ。

ああ、また私は優しい人達に甘えるの・・・?

だめだよ、自分の世界を変えたいんでしょう?

なら、勇気を出さないと。
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