夏目くん、一緒にカーテンを開けてくれませんか?
こんなに優しい人たちに囲まれて、私は一体何を怖がっていたのだろう。

「嫌われてもいい」って言われて、安心が欲しかった。

いつか嫌われるのが怖くて、自分から人と離れた。



それでも向き合ってくれる人がいる。



ねぇ、もう逃げてる場合じゃないでしょ?



「夏目くん、千歌。変なこと聞いてもいい?・・・私のこと好き?」



「「大好き」」



二人の揃った声を聞いた時、もう何にでも勝てる気がした。
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