ずっとずっと、好きだった
「彩里、話ってなに?」
卒業式と最後の帰りの会が終わり、新は体育館裏へと来てくれた。
「あっ、あの。急に呼び出しちゃってごめんね。来てくれてありがとう」
まずは新が来てくれたことに対して感謝を伝えながらも、緊張で足元がガクガクと震える。
心臓が口から飛び出してきそうだ。
ああ、これから告白しようとしてるのに、こんなんで大丈夫なの? 私。
落ち着け。落ち着くのよ彩里。
私はすぅっと深呼吸する。
……よし。いける。
私はようやく、覚悟を決めた。
「あっ、あのね新。私……ずっと新のことが好きだったの」