タイムカプセル
三十年の歳月が記憶を薄れさせ、今では亡くなった同級生の顔を思い出せない。トレードマークだった担任の角刈りは、すっかり無くなって、肌が露出していた。
私の幼馴染が、幹事として仕切っていた。乾杯の合図と共に、みなが一斉にビールを流し込んだ。荒れ果てていた地も、三十年の年月をかければ、花は咲くのであろう。現に私たちも、今を楽しんでいる。
< 3 / 30 >

この作品をシェア

pagetop