タイムカプセル
 同窓会が始まってからに時間が経った頃。みなも酔いが少し冷め、落ち着きを取り戻していた。幼馴染はグラスを傾け、少しビールを含んだ。
「なぁ、覚えているか。タイムカプセル」
タイムカプセル?三十五年前の記憶を遡った。

戦争が始まり、空の色も変わりつつある中、私たちは違う場所に避難することを余儀なくされた。最後の授業で、担任から提案された。
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