空色、雨色、虹色、
▼序章


1995年
◆桃実、遼輔 3歳
◆大成、慎太郎 5歳




桃「おにいちゃん、
  見て見て!!」


降っていた雨がやっと
止み、また外に出て
砂場で遊んでいた桃実が
いきなり立ち上がって
空の方を指差した。


大「おっ、きれいな虹!」

遼「ほんとだあ~!!」

桃「ももね、虹すき!」

慎「もも、でもね、虹は
  雨が降らないと出て
  来ないんだよ?」

桃「そうなの?もも、
  あめはきらいなの」

遼「おれすき!
  みずたまりで遊べる」

桃「でも、ももこれから
  あめもすきになる」

大「おれは、空の青色が
  すき。空の青がある
  から虹がきれいに
  見えるんだよ」


桃「そうなんだあ。
  じゃあももは、
  空色と雨色と虹色が
  すき!」




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