空色、雨色、虹色、
「もも、遅れる」
「うん。って、えー?!」
気付けば、7:50。
「なんで言ってくれないの~?」
「俺のせいにすんのか?」
「はいはい、
さっさと着替えなさい」
お父さんに促されて
あたしは大急ぎで
歯を磨き、顔を洗って
制服に着替えて
玄関を出る。
「いってきまーす!」
「あっ!桃実お弁当」
「あぁ忘れてたっ!
お昼抜きになるとこ
だった~」
「はい、気をつけてね」
お母さんから、
お弁当を受け取り
再び、玄関を出る。
―ブルルルン ブルルルン
「ほらよっ」
大成があたしに
ヘルメットを投げてきた。
「サンキュッ」
あたしはヘルメットを
かぶり、バイクの後ろに
跨がった。
「ちゃんと掴まってろよ」
「はーい」