私の彼氏,ちょっぴりクズっぽい,です。
「えっなんっ……いつ,から?」

「桃花が,煌芽に……煌芽くんに,怒ってるところから……。ごめん,全部,聞いてた」



押し寄せる罪悪感からか,呼び方まで変え直して。

優菜は混乱するような表情で必死に言葉を紡ぐ。



「ごめっ,違うの。ただ,2位でおめでとうって,煌芽くんっ探してて。友達が……深刻な顔でってここっ教えてくれて。っだからっ……どうしたんだろって,心配で,ほんとに……それだけ,で」



どんな気持ちで聞いていたかなんて,それで全て伝わった。

私だって,優菜にも同じ様に,大事な話をしなきゃと思っていた。

私達が友達でいられるように。

いられなくても,偽物にならないように。

こんな風に,無造作に傷付けて攻撃するつもりでは無かったのに。



「~っ優菜!」



私は今出せるありったけの声で,呆然とするだけの佐久間くんの横から張り上げる。



「落ち,ついて……?」



泣き顔を歪みのある笑顔に変えた。

優菜は肩身を狭めて,重ねた手のひらを口にあてる。

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