月のない夜に永遠の愛を誓い
というわけで聞いてみることにした。
「あの……なんであたしのことを?」
女性は一旦抱き付くのをやめると、あたしの隣に座った。
「あなたがまだ気を失ってるときにゼルが連れてきたのよね。 それでゼルに聞いたらあなたが次の花嫁候補だって。 だけどゼルも今の候補が嫌だからってまさか人間だとわね。」
感心したように頷くと、あたしの両手を掴んでまた目を輝かせた。
「ねぇ、私と友達にならない? あなた妹みたいでかわいいもの。 私の名前はクレア・フィン・サリクシア。 クレアでいいわ♪」
あたしはまぁクレアが悪い人には見えないし……というわけで承諾をした。
「いいよ♪ じゃああたしは紫音って呼んでね!」
こうしてあたしたちは友達になったのだった。