月のない夜に永遠の愛を誓い




一方、ゼルとセレスはというと………。



紫音が部屋に戻ったのを見計らって、セレスは眉をひそめてゼルに問い掛ける。


「――……なぁ、あの子から人間の血の香りと混じってもうひとつ香りが混ざってるんだけど、あれは?」


「その話は今度話す。 クレアにはすでに言ってある」


「やっぱあの子、何かあるな」


セレスは意味深な表情を浮かべ、疑問に思う。





ゼルはセレスと話してるとき、ある気配を感じていた。 その気配はどんどん近付いていく。 ゼルはその気配の正体を知っていた。






間違いない、フェンシスだ!


ゼルは紫音が危ないと思い、セレスを放っておいて紫音の部屋へ走り出した。



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