いらっしゃいませ幽霊さん
 
 2階に案内されると、(わら)の上に布が敷いてあり、簡単なベッドがあった。

「前に2つ作って置いて良かった。俺はあっちの部屋で寝るから、凛花はこの部屋使って」
「…ありがと」

初季は少し笑って部屋を出て行った。

 部屋の中にはオレンジのライトが一つあるくらいで、全体的に暗かった。窓からは綺麗な星が見える。知らない場所だけどなぜかすごく落ち着く。
 私は藁のベッドに思いっきりダイブした。

「わぁ!ふかふか!」

いつぶりだろう、こんなに楽しい気分になったのは。

「何してんの」

ドアのそばにいつの間にかいた初季が笑っている。
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