その勇者を殺してください

選択肢

魔女を連れてこさせる

手足を拘束して目をふさぐように包帯を巻いてある

魔法を唱えられないように詰め物が入っている

それを取らせる

やっぱりこいつがいつばんやっかいだったかもしれない

魔王「いくつか聞きたい」

魔女「本当のことを言うかどうかはしらないけれど・・・」

魔王「まぁ・・・嘘でもいいさ」

魔女「冷たいな・・・」

魔王「暇つぶしだもの」

魔女「そう・・・それで?」

魔王「なんで君たちは勇者を殺そうとしているのか」

魔女「あ・・・わかっちゃった?」

魔王「人を一緒に殺そうとしておいてそれか」

魔女「まぁ・・・そうね・・・死ななかったんだからいいじゃない」

魔王「よくはないだろう?」

魔女「ははは・・・まぁ、事情のもつれというか・・・思想のもつれかな」

魔王「もつれ?」

魔女「彼と彼女・・・は勇者と弓はあなたを倒せば平和になると教育を受けた」

魔王「ゆがんだ教育だことで」

魔女「弓の方は旅をしている間にその教育が間違っていると悟ったみたいね」

魔王「それはまた優秀で・・・」

魔女「勇者のほうは半ば洗脳的な教育を受けていたみたいで途中で何が正しいかわからなくなって・・・」

魔王「精神でも崩壊したか?」

魔女「まぁ、そんな感じうつ病みたいな・・・精神的な病かな」

魔王「途中でやめれば済む話じゃないのか?」

魔女「まぁ、そうなんだけどね・・・斧の男がまぁ洗脳されてるというか・・・」

魔王「そう・・・それで」

魔女「弓は一人で国に帰れない・・・困った弓は私を雇った」

魔王「・・・」 (違和感があるが・・・まぁ・・・いいか)

魔女「で・・・ここまで来たわけ」

魔王「斧の男は・・・途中で始末で来たんじゃ?」

魔女「それでもよかったんだけどね・・・どうなった?」

魔王「意識は戻っていないらしい・・・そのまま死ぬかもな・・・処刑でもしておくか・・・」

魔女「そう・・・どうでもいいか」

魔王「どうでもね・・・勇者を殺すのはあなたの案?」

魔女「あたり」

魔王「・・・弓はどうしたかったのかしら?」

魔女「さぁ・・・本当は一緒に国に帰りたいのかもね・・・としは近いらしいけど」

魔王「まぁ、死にぞこないを連れて帰ればそれ以上はないか・・・」

魔女「彼のことが好きだったかもしれないけどね」

魔王「だったかも・・・ね」

魔女「かもね・・・で勇者は?」

魔王「ギリギリ生きてはいるけれど・・・死んだほうがましかもね」

魔女「あらら・・・殺してあげたら?」

魔王「慈悲深いね」

魔女「でしょう・・・生かしてどうするの?」

魔王「神の加護に興味があったんだけど・・・使い物にならないかもね」

魔女「ほかの魔王でも攻めさせる気?」

魔王「そんな野蛮なことはしないよ」

魔女「そう」

魔王「それで・・・あなたの目的は?」

魔女「あなたの・・・って私?」

魔王「そう」

魔女「・・・暇つぶし・・・と・・・弓の子がかわいそうでね・・・」

魔王「本音なんだか嘘なんだか」

魔女「まぁ、それなりに楽しめたけどね・・・」

魔王「あなた、性格悪いのね」

魔女「長く生きてるとね・・・」

魔王「ばけもの」

魔女「あなたにいわれたくないな・・・」

魔王「まぁ、いいや。あなたこの後どうするの?」

魔女「次の暇つぶしを探すかな・・・ここに閉じ込める気?それとも死刑?」

魔王「どうせ実力行使で出ていくつもりでしょう?」

魔女「わかる?」

魔王「なんとなく・・・すこしの間ここにいない?」

魔女「・・・なんで?」

魔王「暇つぶしの相手」

魔女「いいけど・・・交代はしない」

魔王「だろうね」

魔女「あの子達はどうするの?」

魔王「格闘家はどうでもいいか・・・槍も・・・意識が戻れば・・・かな」

魔女「弓は?」

魔王「考え中・・・勇者が死んだことにして自由にさせるか、死にぞこないを連れて国に帰らせるか」

魔女「どちらが幸せか?」

魔王「どっちだと思う?」

魔女「君のほうが性格悪いと思うけど」

魔王「そう?」
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