素直になりなよ。
「よ、姉貴。」
『あら、翔。もうお風呂終わったの?』
「おう。今日練習なかったから、全部早めに済ませた。」
『そっか、今日雨降ってるもんねー。』
不定期だけど、たまにこうやって姉貴に電話をかけて近況報告をしている。
『翔、最近ちゃんと寝れてる?』
「んー、まぁぼちぼち。」
あまり心配をかけたくなくて、言葉を濁した。
『ホントー?あ、あれ試した?送ったでしょ、アロマオイル。』
「1回やってみたけどダメだったよ。なんか落ち着かなくて、かえって目が冴えた。てか俺、部屋でアロマオイル焚くようなキャラじゃないんだけど…」
『キャラとかいう問題じゃないでしょー?睡眠、大事なんだから。体調崩したらじいちゃんに怒られるよー?』
「はいはい。」
『もー…』
『ママ、しょうくん!?まゆも、おはなしするー!』
『麻由が来た。電話かわっていい?』
「おう。」
麻由は姉貴の子供。もうすぐ4歳になる姪っ子だ。