身代わり婚約者との愛され結婚
粒の大きさを競うように身に付けるゴテゴテとした宝飾品たちとは違い、思ったよりも軽いそのアクセサリーはどこか落ち着くような温かみを持っていて。
「こちらは透明樹脂に花を埋めて作ったものです。中には一緒に小さめの宝石も埋めており、角度によって輝きます。また、他の宝飾品と比べて軽いため身体の負担も減るでしょう」
「へぇ、悪くはないけれど高級感が少なくないかい?」
「高級な一粒宝石に、高級という部分では勝てないでしょうね。ですが例えばこちら」
“あ……!”
レヴィンが父へ差し出したのは、私が大切に持っているしおりと同じサギソウが埋められていた。
「こちらの花言葉は、『夢でもあなたを想う』です。例えば想いを寄せる相手にこっそりそんな想いを込めてプレゼントすれば」
「あぁ、ティナに渡したようにかい?」
「そ、れは……! っ、そ、そうですね」
「お、お父様!」
「ふふ、確かに効果はありそうだ」
突然からかわれて、少し動揺したレヴィンが咳払いをすると、父がくすりと笑った。
「こちらは透明樹脂に花を埋めて作ったものです。中には一緒に小さめの宝石も埋めており、角度によって輝きます。また、他の宝飾品と比べて軽いため身体の負担も減るでしょう」
「へぇ、悪くはないけれど高級感が少なくないかい?」
「高級な一粒宝石に、高級という部分では勝てないでしょうね。ですが例えばこちら」
“あ……!”
レヴィンが父へ差し出したのは、私が大切に持っているしおりと同じサギソウが埋められていた。
「こちらの花言葉は、『夢でもあなたを想う』です。例えば想いを寄せる相手にこっそりそんな想いを込めてプレゼントすれば」
「あぁ、ティナに渡したようにかい?」
「そ、れは……! っ、そ、そうですね」
「お、お父様!」
「ふふ、確かに効果はありそうだ」
突然からかわれて、少し動揺したレヴィンが咳払いをすると、父がくすりと笑った。