身代わり婚約者との愛され結婚
すっかり夜も更けた時間に私の執務室へ訪ねてきたレヴィンにそう言い返すと、くすりと笑ったレヴィンが温かい紅茶を二人分淹れてくれる。
その良い香りに誘われた私が執務室内にあるソファへ移動すると、たっぷりマーマレードのジャムが落とされた紅茶と何も入っていない紅茶が机に並べられて。
「今日はこっちにしようかしら?」
しれっとマーマレードのジャムが入った紅茶を手に取り彼の表情を窺うと。
「そういうの、可愛いだけですよ」
ちゅ、と瞼に口付けを落とされてなんだか負けた気分になった。
「少しくらい悔しがってくれてもよかったのに」
「ジャムならまた入れればいいだけですから、それはなかなか難しいかもしれませんね」
「それでもよ」
むむ、と膨れっ面になってみるが、にこにこと笑っているレヴィンには何も効果はないようだった。
“ま、私も本当に拗ねてるわけじゃないものね”
全て見透かされているようでやっぱり少し悔しいが、見透かされているからこそ甘やかされていてくすぐったい。
「甘いものが好きなくせに」
「甘やかすのも好きなんです。まぁ、ティナ限定ですが」
その良い香りに誘われた私が執務室内にあるソファへ移動すると、たっぷりマーマレードのジャムが落とされた紅茶と何も入っていない紅茶が机に並べられて。
「今日はこっちにしようかしら?」
しれっとマーマレードのジャムが入った紅茶を手に取り彼の表情を窺うと。
「そういうの、可愛いだけですよ」
ちゅ、と瞼に口付けを落とされてなんだか負けた気分になった。
「少しくらい悔しがってくれてもよかったのに」
「ジャムならまた入れればいいだけですから、それはなかなか難しいかもしれませんね」
「それでもよ」
むむ、と膨れっ面になってみるが、にこにこと笑っているレヴィンには何も効果はないようだった。
“ま、私も本当に拗ねてるわけじゃないものね”
全て見透かされているようでやっぱり少し悔しいが、見透かされているからこそ甘やかされていてくすぐったい。
「甘いものが好きなくせに」
「甘やかすのも好きなんです。まぁ、ティナ限定ですが」