身代わり婚約者との愛され結婚
「ふふ、すみません。でもティナが魅力的だから仕方ありませんね」

 私を抱きしめていた左手はするりと上がり、私の胸をゆっくりと揉みはじめていて。

「あっ、やぁ……!」
「ふふ、沢山弄ったからですかね? ほら、もう立ってきた」

 揉みながら人差し指と中指で乳首を挟み、そのままクリクリと捏ねられるとじわりと下腹部が熱を孕む。


「やんっ、だめ、こんな……朝からなんて……!」
「まだ起きるには早いですから」
「ひゃんっ」


 きゅ、乳首を摘みながら耳に舌を這わされると、レヴィンの熱い吐息が私の思考を奪ってしまう。


「夢でもずっと想っていたんです、全然足りません。ティナも想ってくれてましたよね?」
「や、ちが……っ」
「想ってくれてなかったんですか?」
「想ってたけどっ、想ってたけどそうじゃ……きゃあっ」

 私をからかうレヴィンが少し腹立たしく、けれど楽しそうな様子を見るとどうしても怒れない。


「次はゼラニウムの花を贈りますね」

 私の頬に軽く口付けを落としながらそう囁かれて。


「花言葉は……んっ」
< 255 / 269 >

この作品をシェア

pagetop