身代わり婚約者との愛され結婚
ベネディクトの姿を見かけるまでは本当に楽しく温かい気持ちで過ごしていたからこそ、どうしようもなかっただろうレヴィン含めて私は腹を立てていて。
「私と共に来てくれますよね」
「て、ティナ」
戸惑う彼の声を無視し、レヴィンの腕を掴みベネディクトが消えた路地へズンズンと歩く。
曲がったところにある茶色のレンガで作られた小綺麗な建物に目を止めた私は、その建物に宿屋のマークの看板が吊り下げられているのを横目で確認して。
「ここにしますわ」
「ベネディクトの入ったところがわかるのですか?」
「さぁ、知りませんけど」
「えっ」
少し呆然とした様子で私にただ引っ張られてここまで来たレヴィンの言葉を軽く流し、勢いに任せて店内に入る。
「一部屋!」
「はいよ、銀貨二枚だよ。301号室ね」
「は、はっ!? ちょっ、ティナ!」
受付の男に言われるがままの金額を渡し、可哀想なくらい動揺し戸惑っているレヴィンを指定された部屋に連れ込んだ。
「な、何を考えているんですか!?」
「不公平なんだもの」
「は? ティ……んっ」
「私と共に来てくれますよね」
「て、ティナ」
戸惑う彼の声を無視し、レヴィンの腕を掴みベネディクトが消えた路地へズンズンと歩く。
曲がったところにある茶色のレンガで作られた小綺麗な建物に目を止めた私は、その建物に宿屋のマークの看板が吊り下げられているのを横目で確認して。
「ここにしますわ」
「ベネディクトの入ったところがわかるのですか?」
「さぁ、知りませんけど」
「えっ」
少し呆然とした様子で私にただ引っ張られてここまで来たレヴィンの言葉を軽く流し、勢いに任せて店内に入る。
「一部屋!」
「はいよ、銀貨二枚だよ。301号室ね」
「は、はっ!? ちょっ、ティナ!」
受付の男に言われるがままの金額を渡し、可哀想なくらい動揺し戸惑っているレヴィンを指定された部屋に連れ込んだ。
「な、何を考えているんですか!?」
「不公平なんだもの」
「は? ティ……んっ」