身代わり婚約者との愛され結婚
「やめたくなったり、怖くなったら必ず言ってください。思い切り蹴り上げてくれても構いませんから」

 あまりにも真剣にそう告げられ、どこを? なんて聞き返せずコクコクと頷くと、そのままゆっくりベッドに押し倒すように体勢を入れ替えられた。

 ぽすん、とベッドに体を沈めると、そっと私の顔の横にレヴィンの腕が置かれる。


「ひゃっ、あははっ」

 そのまま額や髪、頬へちゅ、ちゅと唇が降る。
 優しく掠めるようなその動きが少しくすぐったくて、さっきまで泣いていたはずの私から思わず笑い声があがって。


「……やっぱりティナは笑っているところが一番可愛いですね」
「レヴィ――ひゃあっ!」

 少し困ったように眉を下げたレヴィンがふわりと微笑み、私の耳へ唇を動かす。

 そのままくちゅりと耳穴に舌を入れられると、ゾクリと体に何かが走った。


「まっ、そこは……っ」
「くすぐったいですか? ならここは?」
「や、首は……っ」

 思わずそう言うと、耳から口を離したレヴィンの唇がするりと下り、私の首を掠める。

 そのくすぐったさに身を捩ると、バチリと彼と目があって。

「んっ」
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