アンハッピー・ウエディング〜前編〜
「三人共、何の予定もなしか…。惨めなもんだな…」
思わずそう呟いてしまうと。
「ちょっと待てって。自分は一応予定あるじゃん。レンタル映画観る予定が」
それは予定のうちに入るのか?
要するに、ダラダラ過ごすってことだろ?
「そうですよ。僕にだって予定があります。イングレア様の為に、罪の器を満たすという立派な役目が…」
「お前は暇だよ」
それは予定のうちに入らん。
全く、適当言いやがって。うちの寿々花さんかよ。
「まぁ、でも確かに暇だよな…。くっそー…。折角の休みだってのに、時間を浪費するだけなのはつまらんよな」
「そうだな…」
俺もゴールデンウィーク…何して過ごそう?
新しい家に越してきてからというもの、色々あったもんなぁ…。
週末も家事をしたり、寿々花さんの遊び相手をしたりと、結構忙しく過ごしてきたから…。
ゴールデンウィークくらい、何もせずのんびり過ごしても良いのでは?
一日二日ダラダラしてたって、バチは当たらないだろ。
まぁ、寿々花さんが家にいないことが前提だが。
あるいは…勉強して過ごしても良いかもな。
何だかんだ、毎日授業の予習復習を寿々花さんに邪魔されまくってるし。
それに、ゴールデンウィークが明けたら、いよいよ中間試験が近づいてくるもんな。
ちょっと早めの試験勉強と思えば、まぁ悪くないか…。
…しかし。
「よし、じゃあ折角だから、ここにいる三人でどっか出掛けようぜ」
と、雛堂が提案した。
「どっか…って。何処に?」
「あ?そうだなー…。まぁ何処でも良いじゃん、行く場所なんて。大事なのは予定を立てることだぜ」
何処に行くのか決めることも、予定を立てることに含まれるのでは?
「何なら、その辺ぶらぶらするだけでも良いじゃん。商店街の食べ歩きとかさー」
成程…。
俺、この辺地元じゃないから…土地勘のある人間の案内があるのは有り難いかも。
寿々花さんも地元のはずなんだが、あの人は出不精だからな。
買い物に行かせても、クレジットカードが使えなかったら、お金の計算もろくに出来ないし。
近所のスーパーが何処にあるのかも分かってなさそう。
「な、良いだろ?」
と、雛堂が促してきた。
…俺個人としては、全然構わないのだが。
どうせ暇だし。
でも…我が家のお嬢様、寿々花さんの身の回りの世話を預かる身としては、どうだかな。
召使いの分際で、勝手に遊び歩いて良いはずもなく。
「…悪いけど、遠慮しておくよ」
「何でっ?星見の兄さん、暇だっつってたじゃん」
そりゃ暇なんだけど…。暇だからって遊んで良い身分じゃないんだよ。
思わずそう呟いてしまうと。
「ちょっと待てって。自分は一応予定あるじゃん。レンタル映画観る予定が」
それは予定のうちに入るのか?
要するに、ダラダラ過ごすってことだろ?
「そうですよ。僕にだって予定があります。イングレア様の為に、罪の器を満たすという立派な役目が…」
「お前は暇だよ」
それは予定のうちに入らん。
全く、適当言いやがって。うちの寿々花さんかよ。
「まぁ、でも確かに暇だよな…。くっそー…。折角の休みだってのに、時間を浪費するだけなのはつまらんよな」
「そうだな…」
俺もゴールデンウィーク…何して過ごそう?
新しい家に越してきてからというもの、色々あったもんなぁ…。
週末も家事をしたり、寿々花さんの遊び相手をしたりと、結構忙しく過ごしてきたから…。
ゴールデンウィークくらい、何もせずのんびり過ごしても良いのでは?
一日二日ダラダラしてたって、バチは当たらないだろ。
まぁ、寿々花さんが家にいないことが前提だが。
あるいは…勉強して過ごしても良いかもな。
何だかんだ、毎日授業の予習復習を寿々花さんに邪魔されまくってるし。
それに、ゴールデンウィークが明けたら、いよいよ中間試験が近づいてくるもんな。
ちょっと早めの試験勉強と思えば、まぁ悪くないか…。
…しかし。
「よし、じゃあ折角だから、ここにいる三人でどっか出掛けようぜ」
と、雛堂が提案した。
「どっか…って。何処に?」
「あ?そうだなー…。まぁ何処でも良いじゃん、行く場所なんて。大事なのは予定を立てることだぜ」
何処に行くのか決めることも、予定を立てることに含まれるのでは?
「何なら、その辺ぶらぶらするだけでも良いじゃん。商店街の食べ歩きとかさー」
成程…。
俺、この辺地元じゃないから…土地勘のある人間の案内があるのは有り難いかも。
寿々花さんも地元のはずなんだが、あの人は出不精だからな。
買い物に行かせても、クレジットカードが使えなかったら、お金の計算もろくに出来ないし。
近所のスーパーが何処にあるのかも分かってなさそう。
「な、良いだろ?」
と、雛堂が促してきた。
…俺個人としては、全然構わないのだが。
どうせ暇だし。
でも…我が家のお嬢様、寿々花さんの身の回りの世話を預かる身としては、どうだかな。
召使いの分際で、勝手に遊び歩いて良いはずもなく。
「…悪いけど、遠慮しておくよ」
「何でっ?星見の兄さん、暇だっつってたじゃん」
そりゃ暇なんだけど…。暇だからって遊んで良い身分じゃないんだよ。