アンハッピー・ウエディング〜前編〜
レンタルビデオ店の前で、雛堂と乙無と別れ。
俺はスーパーに寄って買い物をしてから、家に帰った。
まだ満腹状態だから、夕飯の買い物は寿々花さんの分だけにした。
俺は白湯でも飲んでれば良いや。
何なら、食べ歩きのお土産も買ってあるしな。中華まんとドーナツ。
それより、気になるのは寿々花さんのことである。
…一応、ヘルプの連絡は入ってこなかったようだが。
ちゃんと留守番…してるよな?大丈夫だよな?
何だかんだ、レンタルビデオ店やスーパーに寄ったりして遅くなってしまったから。
寿々花さんがちゃんと留守番出来ているのか、途端に不安になってきた。
急ぎ足で帰宅し、戦々恐々としながら自宅の扉を開ける。
「ただいま、寿々花さん。戻ったぞ」
玄関の中に入って、ひとまずホッとした。
いつかのように、キッチンから凄まじい異臭が漂ってくるようなことはなかった。
良かった。勝手にキッチンを使うなという言いつけは、ちゃんと守ったらしい。
すると。
「…!悠理君だ」
ひょこっ、と奥のリビングから、寿々花さんが顔を覗かせた。
おっ、いたな。
「悠理君、おかえ…、う」
「う?」
てこてこてこ、とこちらに寄って来ようとした寿々花さんは、途中で足を止めた。
…どうした、何かあったかと聞こうとしたら。
すすす、と寿々花さんはリビングに戻っていった。
何がやりたいんだ。一体。
「…悠理君から、何だか凄い匂いがする…」
「…」
ごめん。原因は俺だった。
忘れてたよ。俺、今超絶にんにく臭いんだった。
歩くスメハラになってたんだ。
帰りのスーパーですれ違った人皆、臭かったろうな。
申し訳ない。
異臭を放っていたのは、まさか俺の方だったとは…。
「サッポロ二番にんにくたっぷりラーメンみたいな匂いがする」
「にんにく食べまくったからな…。ごめん、すぐシャワー浴びてくるよ…」
ついでに、着てる服全部洗濯するよ。
家の中に、この凄まじいにんにく臭を撒き散らす訳にはいかない。
「シャワー浴びてから夕飯作るから、ちょっと待っててくれ。な?」
「私、お腹空いちゃった」
「ごめん。ちょっと待ってくれ」
さすがに、一度シャワー浴びて少しでも匂いを取らないと。
えぇと、まずお土産を置いて、それから着替えを取りに行って…。
と、一階にある自分の部屋に入ってから。
俺は、思わず足を止めた。
…何これ?
俺はスーパーに寄って買い物をしてから、家に帰った。
まだ満腹状態だから、夕飯の買い物は寿々花さんの分だけにした。
俺は白湯でも飲んでれば良いや。
何なら、食べ歩きのお土産も買ってあるしな。中華まんとドーナツ。
それより、気になるのは寿々花さんのことである。
…一応、ヘルプの連絡は入ってこなかったようだが。
ちゃんと留守番…してるよな?大丈夫だよな?
何だかんだ、レンタルビデオ店やスーパーに寄ったりして遅くなってしまったから。
寿々花さんがちゃんと留守番出来ているのか、途端に不安になってきた。
急ぎ足で帰宅し、戦々恐々としながら自宅の扉を開ける。
「ただいま、寿々花さん。戻ったぞ」
玄関の中に入って、ひとまずホッとした。
いつかのように、キッチンから凄まじい異臭が漂ってくるようなことはなかった。
良かった。勝手にキッチンを使うなという言いつけは、ちゃんと守ったらしい。
すると。
「…!悠理君だ」
ひょこっ、と奥のリビングから、寿々花さんが顔を覗かせた。
おっ、いたな。
「悠理君、おかえ…、う」
「う?」
てこてこてこ、とこちらに寄って来ようとした寿々花さんは、途中で足を止めた。
…どうした、何かあったかと聞こうとしたら。
すすす、と寿々花さんはリビングに戻っていった。
何がやりたいんだ。一体。
「…悠理君から、何だか凄い匂いがする…」
「…」
ごめん。原因は俺だった。
忘れてたよ。俺、今超絶にんにく臭いんだった。
歩くスメハラになってたんだ。
帰りのスーパーですれ違った人皆、臭かったろうな。
申し訳ない。
異臭を放っていたのは、まさか俺の方だったとは…。
「サッポロ二番にんにくたっぷりラーメンみたいな匂いがする」
「にんにく食べまくったからな…。ごめん、すぐシャワー浴びてくるよ…」
ついでに、着てる服全部洗濯するよ。
家の中に、この凄まじいにんにく臭を撒き散らす訳にはいかない。
「シャワー浴びてから夕飯作るから、ちょっと待っててくれ。な?」
「私、お腹空いちゃった」
「ごめん。ちょっと待ってくれ」
さすがに、一度シャワー浴びて少しでも匂いを取らないと。
えぇと、まずお土産を置いて、それから着替えを取りに行って…。
と、一階にある自分の部屋に入ってから。
俺は、思わず足を止めた。
…何これ?