アンハッピー・ウエディング〜前編〜
およそ一時間後。

食器を片付け、テーブルの上を拭き。

俺のコーラのグラスと、寿々花さんのオレンジジュースのグラスを用意し。
 
ポップコーンと、さっきコンビニでついでに買ってきたおやつをいくつか準備。

カーテンを閉めて、電気を消した。

ホラー映画を観るときは、必ずこうして観るべし、って雛堂が言ってたんだよ。

確かにこうすると、ちょっと映画館っぽい雰囲気出るかも。

「おぉー。本格的だ」

寿々花さんもわくわく。

乗り気なようで何より。

それじゃ、早速ゾンビ映画から始めるか…。

「ヤバいと思ったら言ってくれよ。すぐ再生止めるから」

「早く早く、悠理君。ゾンビ観よー」

…大丈夫そうだな。今のところ。
 
ゾンビにわくわくしてる女子高生は、あんたくらいだろうよ。

俺は、借りてきたゾンビ映画のDVDをテレビに入れて、再生ボタンを押し。

ソファに座って、ゾンビ映画鑑賞会を始めた。
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