P法
「さぁな、けど解消するもんは、するもんだ」
「みぞっさんは、バツ1でしたっけ?」
「どっちの話だ?」
 竹田は食べ終わったパンの袋を丸め、その体勢のままゴミ箱に投げた。
「えっと、結婚の方です」
 溝内は口から煙を出し、夜空に消えていく様子を見ていた。
「それはそうか。ああ。未達は×8だったわ」
「再婚はしないんですか?」
「んな、金ねーよ」
「ですよねー」
 溝内は携帯灰皿に煙草を押し込んだ。
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