「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
「フェリクス様、わたしです。すでにおわかりでしょうけれど。わたしが散在しています。最初の手紙であなたが告げたことに甘えさせてもらっているのです」

「それがなにか?」、あるいは「なにか文句ある?」的に告げた。

 不敵な笑みを添えて。訂正。挑戦的な笑みを添えて。

「ア、アイ様……」
「モルガン、下がっていただけるかしら?」

 モルガンがなにか言いかけたけど、それをアイコンタクトで制した。

 出来るだけ散財する嫌な妻に見えるよう、わざと傲慢な感じでお願いする。
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