「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
 二人で同時に笑ってしまった。

 それから、しばしケーキとお茶を楽しんだ。

「アイ、ウジェの葡萄酒はいかがでしたか?」

 三種類のケーキは、どれも美味しすぎた。

 全体的にほどよく甘く、ビターチョコレートのほろ苦さやフルーツの酸味、こういった余韻を楽しんでしまう。

 すると、ジョフロワがそう尋ねてきた。

 そういえば、お土産でもらったウジェの葡萄酒の感想を教えてくれと言っていたわね。

 いまさらながら、そのことを思い出した。
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