「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
(フェリクス?)

 あんなに大きい男性は、この辺りにはいない。フェリクス以外には。

 しかも彼らは立ち止まり、こちらを見ている。

「なんてことかしら」

 無意識の内に口に出していた。そして、立ち上がっていた。

「アイ、どうしましたか?」

 急に立ち上がったわたしを、ジョフロワは驚いた表情で見上げている。
< 147 / 294 >

この作品をシェア

pagetop