「きみを愛することはないし、きみから愛されようとは思わない」と宣言した旦那様と宣言された私の結末~それでしたら旦那様、あなたはあなたが真に愛する人とお幸せに~
 わたしがあまりにも流行り病に集中しすぎていた。それ以外のことや背景が見えていなかった。

 それなのに、このモヤモヤ感はなんなのかしら?

 これがもしもフェリクスではなく、慈善病院の医師や看護師のだれかに諭されたのなら、こんなにモヤモヤすることはなかったのかしら?

 涙を流すほど悔しかったのは、フェリクスに言われたからかしら?

 フェリクスと執務室で話して以降、ずっとモヤモヤしている。それは翌朝もまだひきずっていて、さらには慈善病院に向かう道中でも続いていた。
< 184 / 294 >

この作品をシェア

pagetop